松葉ヶ谷雁信

Scroll

日蓮宗の法要

皆さんおはようございます

お気づきのように 今日はプログラムを掲示しています 前から法要に関する要望が多くありました そこで 一昨年の11月頃から 冒頭の開式の辞において ページを含む式次第についてお知らせをしてきました その後もまた要望があり ご覧のように掲示板を利用してプログラムをお知らせする方法を採ることにしました その理由は 開式の辞でのお知らせでは慣れていない人はどのページのお経を読むのか理解できないであろうし 記憶することも難しい 慣れている人であっても 聞こえ辛い人もいるので 理解できるとは限らない等いろいろな理由があってこの方法を考えてみました そこで 今日はいい機会ですので 日蓮宗の法要について少し説明をしたいと思います 何故日蓮宗の法要はこのような形なのかということです

法要の基本的な内容は 勧請~開経偈~読経(方便品 自我偈)~祖訓~唱題~宝塔偈~回向~四弘誓願~玄題三唱という流れになっています これを基本として 何かを加えたり あるいは引いたりします 例えば 今日は追善供養を加えていますので 読経と唱題 回向がもう一度入り 少し長いものとなっています 基本プログラムのそれぞれについてごく簡単に説明したいと思います

  1. 勧請
    勧請とは お釈迦様やその他多くの仏様 守護神 日蓮聖人等にこの場にお出で下さいとお願いし お招きをすることです
  2. 開経偈
    読経前にその功徳を讃え 信仰を深めるために唱える文章です
  3. 読経(方便品 自我偈)
    読経とは お釈迦様の教えであるお経を 理解実践し 記憶布教するために声を出して読むことです 法華経においては 読経することに大変な功徳があると説かれています 法華経は お釈迦様が説かれたお経の中で最も重要で大切なものです その法華経の中心的な2つの章 第2章と第16章を主に読んでいます 法要の趣旨によっては 別の章を読むこともあります
  4. 祖訓
    読経は難しいお経を間違えないように読むので雑念にとらわれることは少ないのですが 唱題はお題目を何回も唱えることで 雑念がわいたり退屈に思ったりしてしまうことがあります そのため 唱題前に心を引き締めるために祖訓(日蓮聖人の教え)を読みます また 私はお釈迦様の教えの後に それを基にした日蓮聖人の教えを理解するためとも考えています
  5. 唱題
    法要の中で最も重要な修行が唱題です 日蓮聖人は お題目は法華経のすべてが含まれているもので それを何回もお唱えすることが大切であると教えられています ですから お題目だけをお唱えする唱題行という法要が別にあります 楽しみ喜んでお唱えするようにしてください
  6. 宝塔偈
    読経が終わった後 そのお経を讃えるために読みます 独特のリズムで読むのは 日蓮宗の特徴です
  7. 回向
    回向とは お釈迦様やその他の仏様 守護神様や日蓮聖人等を褒め称え このような修行ができたことを感謝することがまず目的です その上で 修行の功徳をお寺の繁栄やメンバーの発展 または亡くなった先生や家族に贈ることを述べます ここで 法要の趣旨をはっきりさせますので 法要により回向の内容はかなり変わります
  8. 四弘誓願
    これからもお釈迦様の教えを護って修行をし 広めていくことを誓う言葉です 自らの誓いを忘れないように毎回唱えます
  9. 玄題三唱
    最後にもう一度お題目をお唱えします

御理解頂いたように 法要はこのように大きな流れの中できちんと修行ができるようになっています 一つのドラマといってもいいかもしれません このような法要を繰り返すことで お釈迦様の教えが少しづつ私たちの心と体に入ってくるのです 何のために毎週日曜日にこのような修行をするのかお分かり頂けたのではないかと思います 今後も共に修行に励みたいと思います

2015年2月8日