松葉ヶ谷雁信

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あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます

皆さんはどのように新年をお迎えになりましたか?

皆さんは今年一年をどのような年にしたいとお考えでしょうか 新年の抱負についてはお考えになられたのでしょうか このお寺の年頭の抱負としては ニュースレターにも書きました通り 私たちの最終目標は 悟りを得ること 永遠で最高の幸せを得ることです そのために信仰を維持護ることが必要となり 信仰の拠り所であり修行の場所としてお寺が大切となります 私たちが抱えている数々の問題を解決し この信仰やお寺を次世代のために少なくとも100年保つよう準備する必要があります

ところで このお寺の庭には桜の木があります しかし ほとんど咲きません 私は何故咲かないのか不思議で仕方ありませんでした 桜の花は 冬が終わり春になった時に咲きます 暖かくなれば咲くのが桜だと思っていました 一年中暖かいハワイでは一年中咲いていてもおかしくないと思っていました 聞いたところによると桜は寒い冬がないと咲かないということです 寒い冬に花が咲くスイッチが入るのだそうです いくら暖かくてもスイッチが入らないと花は咲きません だからこのお寺の桜はあまり咲かないのです きれいな花が咲くためには 厳しい冬が必要で重要なのです

これは私たちの人生にも同じことが言えるかもしれません 厳しい状況を乗り越えることで何かを達成することができる そして 達成したことが大きな喜びとなります 大きな花を咲かせることになるのだと思います 何かを成し遂げるには 逆に厳しい状況が必要で重要なのかもしれません

日蓮聖人は 妙一尼御前御消息というお手紙の中で次のように教えられています 「法華経を信じる人は冬のごとし 冬は必ず春となる いまだ昔よりきかず みず 冬の秋と帰れることを いまだきかず 法華経を信ずる人の凡夫となることを 経文には『若し法を聞くこと有らん者は 一として成仏せずということ無けん』と とかれて候」

今日お参りされている方の中にはいろいろな事情を抱えている人がいると思います 皆それぞれに悩み事や心配事があると思います 大変な状況の人もいるでしょう 桜の生態や日蓮聖人の教えに従えば その状況の時こそが重要といえるかもしれません 次のステップに進むために 悟りを得るために必要なプロセスといえるかもしれません 考えてみてください 皆さんや周りの人で10年間全く状況の変わらなかった人がいるでしょうか よくなることもあれば 悪くなくこともあります いずれにしろ 状況はいつも変わります 状況を好転させるために努力はともて重要です しかし 自分の力だけではどうしようもないこともあります そこで 仏様や守護神のお力が必要となるのです それを特別に冀うのが祈りです

祈りの力が強ければ 願いが適う可能性が高くなります その祈りの力とは 信仰の力 お経の力 仏様の力が合わさったものです 祈りの力を大きくするにはどうしたらよいのでしょうか 仏様の力やお経の力が絶大であることは言うまでもなく 私たちに変えることはできません お経には二つの力があり 一つはお経は仏様の教えを書き記したものですから元々大きな力を持っています そのお経は仏様が私たちのために残されたものであるから 私たちに影響を及ぼす力も持っているのです その力を現実に発揮するために行うのが唱題であり読経です 私たちは お経をたくさん読むことにより そこに説かれる意味をより理解し 浄化され お経が持つ力を増幅開放し そのことによって信仰をより強いものにします 信仰の力とは 私たちの問題ですので 不安定になりやすいものです ですから 私たちにとって一番気を付けなければならないものは信仰の力です それを修行実践によってより深く大きくしていきます お題目を唱え法華経を読む時に私たちの信仰は成長するのです

祈りの力を特に強大にしたものが日蓮宗の御祈祷で 効果があると言われています 御祈祷により祈りの力により私たちが少しずつ変わっていきます 私たちが変われば 状況も少しずつ変わっていきます そのようにして少しずつ良い方向に向かっていく 悟りへと近づいていくのです 言葉を換えれば 日蓮宗の祈りで 日蓮宗のご祈祷で皆が幸せになれるのです

共に仏様に祈り 共に幸多き一年にしたいと思います

2015年1月4日