松葉ヶ谷雁信

Scroll

あけましておめでとうございます

皆さん新年明けましておめでとうございます

皆さんはどのような新年をお迎えになりましたか 静かに年を越されたのでしょうか あるいは家族や友人と騒ぎながら年を越されたのでしょうか お寺では昨夜除夜法要を行いました 法要の途中でお題目をお唱えしながら私達は新年を迎えました いずれにしろ 新しい年を迎えることができ とても有難く思っています みなさんにとって2015年はどのようなとしでしたか 2016年はより良き年となりますようにお祈りしています

さて 今日はお正月にちなんだものを永井キース理事長が持ってきてくれましたので それについてお話ししたいと思います 持ってきてくれたものは 黒豆 田作り 昆布巻きの3種類の伝統的で代表的なお正月の食べ物です アメリカ人がサンクスギビングデーにターキーを食べるのと同じです

さて まず黒豆ですが 労苦をいとわず物事にはげむこと また そのさまや からだのじょうぶなことを「まめ」と呼ぶことから これからの一年をそのように過ごせるようにという意味があります また 真っ黒な豆ですから この豆のように真っ黒になって働きますという決意も込めていると聞きますし 黒が魔よけの色ともされているからだそうです

田作りは ごまめとも言います アンチョビの仲間であるカタクチイワシの幼魚を乾燥させて煎り 醤油みりん砂糖で作った汁を絡めたものです これは イワシを肥料として使ったところ 五万俵もの米がとれたそうです 五万の米と漢字で書くとをゴマメとも読めます そこでイワシがが農業の高級肥料となり いい田んぼを作るという意味で イワシが田作りとも呼ばれるようになりました そこで 正月に豊作を願って食べ始めたと言われています

昆布巻きは こぶという言葉が 喜ぶと同じことから 喜びの食べ物とされています 昆布の形が末広がりなことからも繁栄を表すものと考えられてきました また こぶが子供が生まれるという言葉の同音異義語であることから子孫繁栄を意味したそうです 昆布巻きの形が巻物の形に似ていることから 学問成就を意味するとも言われています

もちろんこれ以外にもお正月特有の食べ物が沢山あります 例えば餅などですが それぞれに意味があり とても大切な伝統であると思っています このようなお正月料理を別名おせち料理といいます お節の特徴は いろいろな幸運な食べ物であると同時に長持ちする料理であるということです つまり 多くのお客さんもお迎えするのに好都合であり 料理を作る人が少しでも楽になるようにと考えられています また 正月から包丁を持たなくてもよいようにと考えらえた料理とも聞きました 年の初めはいろいろな縁をつなげる時で切る時ではないということだそうです やはり 正月は一年の初め 縁起の良いものを食べて新たな歩みを始めたいと思います

さて 私達の宗祖日蓮聖人が 身延にお住いの時 お正月に信徒に宛てた手紙の中で次のように教えられています 「花は開きて果(このみ)となり 月は出でて必ずみち 灯(ともしび)は油をさせば光を増し 草木は雨降ればさかう 人は善根をなせば必ずさかう 」(『上野殿御返事』)

この手紙は お供えものを送ってくれた信徒に礼状として認められたものです 具体的には お餅 酒 山芋 蜜柑 干柿などを贈られたようです 今とあまり変わらないような品々です これらをお正月のお供えとして 仏様にお供えし お正月をお迎えになったことがそのお手紙に書かれています 当時の身延山は 今よりももっと不便で 近所にスーパーマーケットもありませんし お店もありません 寒さも厳しく 大変な生活をしておられたようです そのような中で お供えものを送られた日蓮聖人はどれほどお喜びになったことでしょう お正月に仏様にお供えするものができたと本当に喜ばれたことと思います

日蓮聖人は よい行いをすれば よい業を積むことができ 幸せになることができると教えらています これは 何もお正月のことだけのことではありません 日々の生活の中で よい行いをすることが大切で そのことによって私達は幸せになることができると教えれているのです 昨年がよい年であったのなら そのまま努力すればよいと思います 仮に昨年があまり良い年でなかったのなら また新しくやり直すことができます 新しい年です 新しい始まりです 今年は今まで以上によい行いに努め 皆で共により幸せになりたいと思います

今年一年のご多幸をお祈りします

2016年1月1日