松葉ヶ谷雁信

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節分

皆さんおはようございます

ご参拝ご苦労様です 今日は節分祈祷会を営みました 以前お話したとおり 節分とは季節の変わり目を意味しています 2月3日が最初の節分であることから 現在では節分といえば2月3日を意味するようになりました 季節の初めということは 一年の初めということで新年を意味しています つまり 2月3日が太陰暦では大晦日となり 2月4日が元旦となります つまり 2月4日から翌年の2月3日までを一年と考えるという意味です

今日の祈祷では 年男年女の方に最初にお祓いを受けてもらいました 年男年女とは 昔の中国のカレンダーで 12年を一つの単位として考えるもので それぞれの年を12の動物にも当てはめています つまり 生まれた年の動物が その人の動物となり 12年毎にめぐってきます 同じ動物の年に当たった人を年男年女といいます 具体的に言うと 全ての人が生まれたその年 12歳 24歳 36歳 48歳 60歳 72歳 84歳 96歳 108歳の時に年男年女となります 先ほど言いましたように 2月4日がスタートですので 1月1日から2月3日までに生まれた人は 前の年の動物となります

12種類の動物とは 子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥です 何故これらの動物なのでしょうか 他の動物ではないのはなぜでしょうか いろいろな説があるのですが 一つの説としてこのようなものがあります お正月にお釈迦様が全ての動物に年始の挨拶に来るように言われたそうです そこで 牛は普段動作が遅いので 遅れてはいけないと思い早目に出発しました もう少しで着くという時に 隠れて背中に乗っていたネズミが飛び降りて 一番乗りとなりました その他いろいろな動物の中で最初に到着した12種類を それぞれ年に当てることになりました その結果 ネズミが1年目 牛が2年目に当てられたそうです この12種類の動物の中に ペットとして人気の高い猫が入っていません その理由は ネズミに嘘をつかれ 翌日と勘違いしていたからと言われています 嘘をつかれて怒った猫は それ以来ネズミを追いかけまわすようになったそうです また お釈迦様は遅れた猫に顔を洗って出直すように言われたので 猫はいつも顔を洗うようになったそうです 本当の話かどうか分かりませんが 面白い話だと思います

さて 私達は この生まれ年の動物の特徴を備えていると言われています つまり 今年は申年ですが 申年の人は申年の特徴を備えていると言われ またその年も申年の影響を受けると言われています 申年の人の特徴と言われているのは 木登りが上手ということ ではありません よく言われることは 落ち着きがない 飽きっぽいということですが その反面好奇心旺盛 明るい性格で頭がいいと言われています 年男年女の人は自分のことを 自分が申年生まれでないのならば知っている申年生まれの人のことを考えてみて下さい このような性格ですか もし当たっているのならば 長所を伸ばし 短所に気を付けるようにして下さい 自分の性格を知っていると 困難を乗り越えやすくなり 少し幸せになれると私は思っています

もう一つ皆さんにお話ししなければならないことは 年男年女の年は 幸運の年ではないということです 逆に 厄年ほどではありませんが あまりいい年ではないのです その意味で 年男年女の人は気を付けて下さい どのように気を付けるのかということを具体的いうと 信仰を深め仏様におすがりすること そして自分のことよりも人の役に立つように考え行動することです 何故なら 自分はいい年ではないので 自分で救うことができないので 人に助けてもらうしかないのです 人に助けてもらうには まず人を助けることが重要になります だから そのようなことをきちんと理解するために 信仰を深め仏様におすがりし 人の役に立つように考え行動することが必要になるのです

ただ 口で言うだけ頭で理解するだけでは難しいし忘れやすいと思いますので 今日は年男年女の方に素敵なものを用意しました 年男年女の方に何かできることはないだろうかと考えていましたら 藤先生からこのお守りを勧めて頂きました これは 身代わり守といいます このお守りが皆さんの代わりに厄を引き受けてくれるのです 具体的には このお守りの中には 私達の祈りが詰まった木片が入っています これを 財布やハンドバッグの中に入れていつも持ち歩きます 夜寝る前に これを手で挟んで合掌し お題目を3回お唱えして 今日も一日ありがとうございましたと仏様に感謝して下さい そして 中身を確認して下さい もし 木片が欠けたり割れたりしていたら 皆さんを護ってくれた 皆さんに代わってそのお守りが厄を引き受けてくれたいうことです 割れたお守りは捨てないで お寺に持ってきて下さい 新しいお守りをあげます 新しいお守りを受けた時は何がしかの寄付をして下さい そのようにして 来年の2月3日までお守りを持っていて 2月4日以降にお寺に返しに来て下さい このお守りは 節分祈祷にお参りした年男年女の方と 厄祓いの祈祷を受けられた方だけに毎年授与したいと思います 来年の節分祈祷の時には 酉年の方にお守りを授ける予定です 去年の年男年女の方は あと11年お待ちください

このようにして このお寺では皆さんのご多幸と幸せをお祈りしています

2016年2月7日