お彼岸
お彼岸は 一年に昼と夜の時間が等しくなる3月と9月に一週間ずつあり 仏道修行に励み先祖に供養する一週間とされています なんといってもお彼岸の楽しみは 3月のぼたもち 9月のおはぎと言えるでしょう 3月のぼたもちは こしあんで大きめのものであり 9月のおはぎは 粒あんで小さめのものです 現在ではその区別はなくなりつつありますが どちらももち米を炊いたものを餡子で包んだものですので 元々大きな差はなかったのです 私は おいしいものを食べれればそれで満足です
さて 私は今までお彼岸の法要で そのおはぎについての時もありましたが 主に仏道修行についてお話をしてきました 今日は ご先祖様に供養するということについて少しお話をしてみたいと思います ハワイのお寺の彼岸法要の特徴は 法要に併せてご寄付頂いた方のご先祖様に特別に回向することであります 法要中にメンバーの方が私の後ろに何かを置いたことを皆さんお気づきだったと思います あれは 頂いたご寄付の封筒です その封筒を回向の中で 私が読み上げるのです 知らなかった方もいると思いますので この機会に是非覚えて 来年3月の彼岸法要の時まで忘れないようにしておいて下さい お彼岸法要で特別に回向してもらうことで ご先祖様も大変お喜びになります 時々何と書いてあるのかわからない封筒があり 法要中に読めなくて困ることがあります 読めないと時間がかかります できるだけきれいに名前を書いて下さい
お彼岸中の先祖供養では お墓参りも重要です 家族が亡くなった時は 頻繁にお墓参りに行かれると思います しかし それも3年4年と経つうちに段々とお墓参りの回数が減ってきます 皆さんは年にどれくらいお墓参りに行かれますか?母の日や父の日 あるいはメモリアルデー等に行かれるかもしれませんが 仏教徒としては 暮とお盆 お彼岸2回で 年4回のお墓参りを勧めています 暮は その年一年無事に過ごせたことを感謝し翌年も守ってくれるようにお願いするため お盆は 帰ってくるご先祖様をお迎えに行くため お彼岸はこの世とあの世が近くなる時期だから供養をするのです

お墓参りの方法ですが お寺であればまず本堂にお参りをする 次にお墓の掃除をする お供えものをする お参りをするという順番になります お寺の納骨堂にご先祖様の御遺骨がある場合は 真ん中にある御本尊の前で ローソクと線香を点け 合掌して大きな声でお題目を3回お唱えします そして 納骨室のガラスを拭いたり 回りの床を箒で掃きます それから お花やお供え物をします それから ご先祖様にお参りをします 合掌して大きな声でお題目を3回お唱え礼拝します お経が読めるのであれば 読んで下さい ご先祖様にお話ししたいことがあれば お話して下さい 例えば 新しい家族がが生まれましたとか 親戚が結婚しましたとか 日常のこと等話題は何でも構いません 沢山お話して下さい お話が終わったら ローソクは必ず消してお帰り下さい
お寺ではなく 墓地などにお墓参りに行く時は 基本的には同じですが 少し違いがあります まず本堂も御本尊もありませんので そのままお墓まで直接行って下さい そして 掃除をまず行います 水を汲んできて プレートを洗います たわしを持っていくと便利です 洗剤を使う必要は多くの場合ありません 水をかけ たわしで洗えばそれで十分でしょう 掃除の後 お花をお供えします できるだけきれいにアレンジしてお供えして下さい 別に持ってきていた好物などをお供えします それから 合掌して大きな声でお題目をお唱えして下さい お経が読めるのなら 読んで下さい お題目をお唱えしながら もう一度プレートに水をかけます お焼香の代わりと思って ゆっくり静かにかけて下さい ご先祖様に感謝と祈りを捧げ礼拝して下さい お参りが終わったらお供えものは持って帰ります そのままにしておくと 鳥などが来て汚くなりますので 忘れずに持って帰って下さい 家で家族で分けて食べるとよいでしょう
霊園の納骨堂の場合も基本は同じです お墓と同じようにすることは難しいので 雑巾だけもっていって 掃除としてはプレートを拭くことぐらいしかできないでしょう 掃除の後は お花やお供え物をして お題目をお唱えします
できれば この法要の後そのままお墓参りに行くのがベストだと思います 今日の法要の後 おはぎが配られますが それをそのままお供え物として持っていくと喜ばれるかもしれません
もう一度言います お彼岸には お寺での法要と共にお墓参りもして下さい その時にはお花 お供え物と共に掃除をするための道具も忘れずにお持ち下さい ご先祖様は 皆さんがお参りに来られるととても喜ばれ 目に見えない所で皆さんを護って下さるでしょう
2016年9月18日