宗祖日蓮聖人以来の歴史と
伝統を誇る緑豊かな古刹
安国論寺は 建長五(1253)年安房国から鎌倉入りした日蓮聖人が草庵を結ばれた場所に創建されました 御法窟」と呼ばれる岩窟 『立正安国論』を幕府に進献したことに反感を持つ人々に襲われた「松葉ヶ谷の法難」の際に 山王権現の使いとされる白猿の導きで難を逃れ一時避難した「南面窟」 また直弟子日朗聖人の御荼毘所等があります 鎌倉の寺院の中でも有数の花の名刹として知られる安国論寺 四季折々の花や紅葉で彩られた境内には 日蓮聖人の桜の杖が根付いたといわれる「妙法桜」やサザンカがあり いずれも市の天然記念物に指定されています
ここで国の安泰と人々の幸せを願い『立正安国論』を執筆されました 境内には 日蓮聖人が草庵としてお住まいになり 当山の元となった「安国論寺の境内をご案内
日蓮聖人が 鎌倉での布教を志され 最初に草庵を結ばれたところに建てられたのが安国論寺です 境内には 日蓮聖人ゆかりのものが多くあります ご苦労の跡を辿り そのご生涯を偲んでみてはいかがでしょうか
法事などが行われている場合を除いて 本堂と熊王殿は堂内でお参りいただけます ご希望により 特別拝観案内も致しますので お気軽にお尋ね下さい山門
当山の山門は 延享3(1746)年に 尾張徳川家によって再建されたもので 近世における典型的な唐様の四脚門です 当山では最も古い木造建築物で「安國法窟」という扁額は 山門そのものより少し前 元禄4(1691)年に佐々木文山の揮毫によるものです
本堂
当山の本堂は 昭和37年に再建された比較的新しいものです しかし その構造は珍しく 堂内には1本も柱がありません そのため 広々としており 厳かでありながら 開放的雰囲気を醸し出しています 御本尊は 十界未曾有大曼荼羅 その前に『立正安国論』を書かれた時のような溌剌とした感じのお若い日蓮聖人像が安置されています 両脇には 大黒天様や鬼子母神様も勧請されています
御小庵
御小庵とは その奥にある御法窟への拝殿です 渡り廊下で繋がっており 御法窟に向かってお経を上げるためのお堂です この御小庵は 江戸時代末期に尾張徳川家の寄進によるもので 総欅造りの立派なお堂です 現在非公開となっております
御法窟
御法窟は 御小庵の奥にある岩屋で この場所こそが かつて日蓮聖人がお住まいになられた御草庵跡です ここで『立正安国論』も執筆されたと言われております 御小庵同様 現在非公開となっております
南面窟
南面窟は 松葉ヶ谷法難で焼討ちに遭った日蓮聖人が 白猿に導かれて難を逃れ 一夜を明かされたところです 場所は日朗聖人荼毘所の脇を登り 丘の中腹にあります 日蓮聖人のご苦労の一端が感じられる場所です 夜が明けると再び白猿に導かれて 尾根伝いに進み 現在の猿畠山法性寺へと逃れたと言われています
熊王殿
日蓮聖人に従った熊王丸が 勧請した熊王大善神をお祀りするお堂です 厄除 眼病や歯痛などに霊験あらたかと言われ 信仰を集めました 現在のお堂は 岩肌に半分隠れるような形で 平成6年に建立されました
富士見台
熊王殿脇の急な石段を登ると富士見台があります 鎌倉駅付近から由比ガ浜海岸まで一望でき 遠くには伊豆半島や大島も見え 晴れた日には富士山も望めます 日蓮聖人もここで 富士山に向かってお題目をお唱えになったと言われています そのまま尾根伝いに進むと 「立正安国の鐘」がある鐘楼があり さらに進むと南面窟に至ります 本堂を起点に 富士見台~鐘楼~南面窟 そして本堂へと戻る周回ルートは 宗祖の往時を偲ばせる小径で一周約15分です
観音堂
平成27年に落慶した 南無幸福観世音菩薩様をお祀りするお堂です 地下には 鎌倉時代後期の武家屋敷の遺構(非公開)が保存されています 定員100名ほどのホールとしても使われており、法事の後のお斎(食事)や文化教室、企業研修やその他のイベントなど色々な催しが行われています ご利用をお考えの方は「施設のご利用について」をご参照ください
日朗聖人荼毘所
松葉ヶ谷の草庵で日蓮聖人に弟子入りした日朗聖人は いつも師の側で給仕に励んでいました そのため 師孝第一と謳われる有名な弟子となり 日蓮聖人により後事を託された本弟子六人の一人に選ばれています 死に臨んで日朗聖人は 出家得度したところで荼毘に付して欲しいと言い遺されました 御遺言に従い 元応2(1320)年に亡くなられると 池上からこの地に移して荼毘に付され その場所は現在日朗聖人荼毘所として境内に残っています 現在のお堂は昭和57年に建てられました
化生窟・御硯水の井戸
境内飛び地にあるのが化生窟で 化生(粧)岩屋とも呼ばれていました 妖怪が多く 人に禍をなしていましたが 日蓮聖人が鎌倉に入られた時に読経説法し教化したところ 怪異が止みました そこを最初の宿とされたとも言われております 御硯水の井戸は 宗祖がお使いになっていた井戸で 『立正安国論』を書かれた時もご使用になったと言われています 双方とも 平成9年に整備されました
天然記念物『妙法桜』
御小庵の向かって右袖に鎮座する古木 樹齢760年ともいわれる山桜は妙法桜と呼ばれ「日蓮上人が地面についた杖から根付いた」という伝説を持つ桜です
鎌倉市天然記念物指定
天然記念物『山茶花』
毎年11月の中頃から白い花を咲かせ始めるサザンカ 本堂手前の向かって左手にある山茶花は 江戸時代の中頃に品種改良されて生まれた山茶花の姿をそのままに残している銘木
鎌倉市天然記念物指定
拝観について
現在 拝観は通常通り行なっておりますが
新型コロナウイルス感染症拡大防止のためマスク着用をお願いしております また 発熱などの体調をご自身で判断していただきご参詣下さい できるだけ少人数でのお参りをお願いいたします ご協力のほどよろしくお願いいたします拝観時間午前9時 閉門 午後4時30分 月曜は閉門(祝日の場合は開門)
開門拝観料 100円
※お支払いは現金のみです
※障害者手帳をお持ちの方はご提示いただきますとご本人様と付添1名様まで無料です
特別拝観及び修行と法話のご案内
当山の拝観には ご自身で見て回る一般拝観と山務員などが案内する特別拝観があります
また 住職による修行指導と法話を聴聞する特別な体験も用意しております 一般拝観以外は 予め5名様以上でお申し込み下さい 詳細については事前にお問い合わせ下さい- 一般拝観 1人100円 団体割引なし 障害者手帳を提示の場合は無料
- 特別拝観 1人500円(45分) 案内付拝観(宝物や非公開の所も含む)
- 英語拝観 1人500円(45分) 住職が英語で境内を特別案内
- 唱題修行と法話 1人500円(45分) 住職によるお題目修行の指導と法話
- 英語修行と法話 1人500円(45分) 住職によるお題目修行の指導と法話
交通のご案内
駐車場は完備しておりません 公共交通機関をご利用ください
JR鎌倉駅より徒歩約15分です 四季を通じて散策を楽しめる旧鎌倉市街をぜひご堪能いただきながら 安国論寺へお出ましくださいJR鎌倉駅東口より
徒歩 約15分
タクシー 約5分
京急バス 鎌30 名越経由逗子駅行き・鎌31 緑ヶ丘入口行き 「名越」下車 徒歩約3分
お車をご利用の方
横浜横須賀道路 朝比奈ICより鎌倉方面へ 県道23号に入り 左折して県道204号を通って鎌倉市内に入ります 朝比奈ICから約20分です 一般参詣者用の駐車場はございませんので 近隣のコインパーキングをご利用下さい